「追加収録は、時代の狭間にある今だけのスペシャルなイベント」 『荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】』多田野曜平&星野貴紀インタビュー

荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】(写真左から)星野貴紀さん、多田野曜平さん
 
名優クリント・イーストウッドが1968年に出演(当時38歳!)した戦争サスペンス・アクションの傑作『荒鷲の要塞』が、CS映画専門チャンネル「ムービープラス」で、2021年5月16日(日)夜9時~、同31日(月)朝10:30~、6月7日(月)午後3:30~、8月18日(水)夜9時~、8月30日(月)昼12:30
より放送される。アルプスに建造された難攻不落のドイツ軍要塞を舞台とした、CGナシの高所アクション、爆破スペクタクル、そして諜報サスペンスにも満ちた潜入&脱出アクション。だが、それをそのまま字幕版で放送するわけではない。今回は、ソフト未収録の貴重な1979年放送の日本テレビ「水曜ロードショー」版の吹替音源をベースに、同放送ではカットされた36分のシーン分の吹替えを新たに収録した「ムービープラス吹替追録版」を製作したのだ。
 
イーストウッドを演じた山田康雄さんの代役を務めるのは、2009年の『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』を皮切りに、『ダーティハリー』シリーズほか数々の山田・イーストウッド作品の追加収録に携わってきた多田野曜平さん。そしてイーストウッドとダブル主演を張ったリチャード・バートンを演じた木村幌さんの代役としては、「ジャスティス・リーグ」ほかDCユニバース作品や「コードネーム U.N.C.L.E.」のヘンリー・カヴィルの吹替えで知られる星野貴紀さんがキャスティングされた。
 
今回は、収録直後の多田野さん星野さんのふたりにインタビューを敢行。『荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】』の見どころ、そして「追加収録」についての想いを聞いた。
 
 
──50年以上も前の作品になりますが、まずはご覧になってどのような感想を持たれましたか?
 
多田野曜平(以下:多田野):まず、え? イーストウッドは助演なの?と思いました。単なる脇役ではないですけど、“主役”ではないですよね。イーストウッドでもこんなこともあるんだって、改めて感じました。作品のほとんどが主演か監督をやる方ですから、こういう役回りの作品はこの後はたぶんほとんどないですよね。やっぱり、リチャード・バートンが主役の映画ですね。イギリスの軍隊に1人混じっているアメリカ人ヤンキーってことですから、そういう扱い、ポジションだろうと思いますけど、それに一番びっくりしました。オープニングを見て、少し『白い肌の異常な夜』にも似てるかなと。あちらは南北戦争ですが、BGMのタカタカタンッ!って太鼓の音ですよね、あれがフェードインしていく感じで思い出したりしました。
 
星野貴紀(以下:星野):最近の映画は、クレジットが後に付くことが多いじゃないですか。それが冒頭に全部見せちゃうというところが結構衝撃的で、本編はいつ始まるんだろうと思っていると、自然にその作品の中に入っていくという導入で、ドラムの音のBGMで飛行機が飛んでいる画の裏で、そのクレジットを観ながら、これからどんな物語が進んでいくんだろうと想像力をすぐにかき立てられましたから、最初から心を鷲掴みにされましたね。
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】 
──本作の魅力はどこにあると思われましたか?
 
多田野:それはもうコスプレ! イーストウッドの映画ではありそうでないんですよ。しかもドイツの軍服を着ているはこれだけじゃないですかね? そういった意味ではドイツ軍マニアは嬉しいですよね。『戦略大作戦』でGI(アメリカ兵)の格好をしているイーストウッドもかっこいいんですけど。『ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場』という映画もありますけど、後の戦争ですから、第二次大戦中の格好じゃないですよね。今回の作品だと、ドイツの車両もかっこいい。サイドカー、ジープ、キューベルワーゲン、ハーフトラック、兵員輸送トラックなどなど。あとは拳銃ですね、ミリタリー・マニアはよだれモノじゃないですかね。めちゃめちゃいいです。見どころ満載です。
 
星野:ストレートな戦争アクションかと思ったら違うんですよね。「人狼ゲーム」に似ているなと初見では思いました。誰が味方で誰が敵なのか、最後の最後まで分からない。謎解き要素もあって、非常に面白かったです。
 
──多田野さんは山田康雄さんが演じたイーストウッドの代役をやられて、もう12年も経つわけですが、今回の追加収録に当たって準備されたことはどんなことだったのでしょうか?
 
多田野:普段は、とにかくイーストウッド作品の吹替版を観るんですよ。収録日が決まって台本が届くと、とにかく頭の中に叩き込むんです。ただ今回は、なんだか最近調子に乗っているのか、よせばいいのに自分が追加収録をやった『ダーティハリー』の1から4とか『夕陽のガンマン』を改めて観たんですよ。ただもう散々で。全然ダメでしたね。まったく芝居もなっていないし、もう恥ずかしい恥ずかしい、これはダメだと思いましたよ。なんで? え? なんでこのシーンでこんな言い方するんだろう?っていつも思いますよね。家でお風呂に浸かりながらやると割とちゃんとできてたりするんですけどね。
 
なんというか……リラックス。どうリラックスするかっていうのはやっぱりポイントです。遊び心なんですよね、山田さんの演技って。決してふざけているわけじゃないんですけど、心の中でどこかそういうウィットに富んだものがないと、ああいうイーストウッドにはならないんです。イーストウッドの映画を原音で観てみたら分かると思いますが、そんなにこねくり回したようなしゃべり方はしてないですからね。
 
──山田さんの声はイーストウッド本人に似てないですもんね。でも聴いているうちになじんでくる。不思議ですよね。
 
多田野:そう、不思議。初期の作品のテスト版では、うち(テアトル・エコー)の納谷悟朗さん辺りもやられているし、色んな人で最初にイーストウッドを何本か試しているんですよね。その中でも、他の方に比べるとトーンが高めの山田さんが選ばれて、最初は「合ってない」と反対する意見もあったらしいですが、それがもう、山田さんがアテているうちに、もうその声じゃないと聴けないくらいのフィックス度になっちゃった。それは、やっぱり遊び心があったからこそだと思うんですよ。それを追加録音するためには、こっちも相当心に余裕がないと難しいですよね。ただのモノマネじゃダメ。そのシーンに合わせて、芝居が、心がちゃんと動いていないと。だからこそ、イーストウッド本人の芝居をなぞるんじゃなくて、山田康雄さんの芝居を想定して、それをなぞっていかなきゃいけないんです。繰り返し聴いて頭の中に“康雄さん節”をたたき込みつつ、その芝居に合った何通りかパターンを決めて練習するんですけど、まあ何度も言うように、「ちょっとリラックスしねぇと、なっかなかできないなぁ…」(山田調で)。反省しきりですね。
 
──星野さんはこういった形の追加収録は初めてということですが、木村幌さんの代役をされていかがでしたか?
 
星野:追加収録をしなければいけないっていう状況が、まず背中に重くのし掛かっていましたので、ニーチェ(の「ツァラトゥストラはかく語りき」)じゃないですけど、やっぱり“ラクダの状態”からスタートするんだなって、実際にスタジオに来てみて非常に感じましたね。そしてその多田野さんのおっしゃる“余裕”という話になれば、精神状態がいつもの自分の状態に整っていないと自宅で練習してきたものの100パーセントは出せないと思いますから、どれだけ心に余裕を持たせてあげられるかに苦労しましたね。
 
パフォーマンス的には、多田野さんにも「すごく似てる!」とおっしゃっていただけたので、ありがたく心に留めようと思うんですけれども、実は昨日、自宅の引っ越しをしまして(苦笑)、そのバタバタの中で最終リハーサルをしていたんですね。ですから、もうちょっとああいうことやりたい、こういうことやりたいみたいな欲もあったんですけど、それを100パーセント乗っけることはできたのかな? もう少しできたんじゃないかな?と思うところもあり……そこが心残りといえば心残りでしたね。
 
──山田康雄さんと木村幌さんは“レジェンド”と称されるおふたりですが、どのような想いをお持ちでしょうか?
 
多田野:山田さんと僕は、同じ劇団、テアトル・エコーの先輩後輩の間柄になりますが、劇団で上演する芝居ももちろんですが、こういった“劇団員が創り上げたキャラクター”というものも“劇団の財産”だと思っていまして、そういうものを汚さないように、そしてまたこういうことをきっかけにして、テアトル・エコーの名前が、もっと広まればいいなと思いながら、今回の仕事には臨みましたね。
 
星野:多田野さんもおっしゃったみたいに、僕も(演技を)学ばれている環境によって、“流派”みたいなものがあるんじゃないかと、なんとなく思っている節があるんです。今回自分に白羽の矢を立てていただいて、木村さんが所属されていた劇団の後輩の方が代役をされるんじゃないんだと感じつつ、別の“流派”を一から学ばなければいけなかったのが、ハードルとしては結構高かったですね。でも、挑みがいがありました。木村さんのプロフィールを拝見したところ、もう40年近く前ですが、僕が1歳のときにお亡くなりになられていて。自分はもちろん生前にお会いする機会なんてなかったですから、あのお声にしても、今回お話をいただいたことで、初めて木村さんのお声だったのかと認識できたんです。
 
多田野:山田さんに限りませんが、いわゆる“レジェンド”と言われている先輩方それぞれが創り上げたキャラクターが、本当にたくさんあるんですよ。それを、モノによってはむざむざ他の劇団の方に取られている場合もあるわけなんです。誰のどの役とは言いませんが、そういうのは悔しいですよね。ですから、戦いじゃないですけど、負けたくないなっていう想いがあります。他の先輩たちは、「お前はたまたま山田さんに声が似てたからよかっただけじゃないかよ」なんておっしゃいますけど、熊倉一雄さんは、劇団員全員がモノマネしますからね。納谷悟朗さんのモノマネは難しくて、なかなかできる人はいないですけど、槐柳二さんや、この作品にも出ている仁内建之さん。そんな諸先輩方が創り上げたキャラクターを守っていきたいなって、ずっと思っていますよね。清水の次郎長一家みたいなものです、本当に。
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】 
──多田野さんは、今回の山田さんの演技を引き継ぐに当たって、どのようなところをポイントにされたのでしょうか?
 
多田野:いただいた台本が追加収録の部分だけなので、元の吹替えのセリフはうろ覚えなんですけれど、イーストウッドが演じているシェイファー中尉が、リチャード・バートンのスミス少佐と2人きりになるたびに、作戦の詳細についてちょっとずつちょっとずつ聞いていくんですよ。その時の山田康雄さんの言い回しがね、階級が上の人に対して「アンタ」呼ばわりしてみたり。すごく特徴的な言い方をするところがありまして、「そりゃあ結構~。聞けば聞くほど、たまげる事ばっかりだぁ」(山田さん調)みたいなことを言って、段々自分の任務の内容が分かってくる。
 
その調子は、ちょっと皮肉った感じの、例えば『ダーティハリー』のような演技とは少し違っていて、なにか不貞腐れてるじゃないけど、「なんで俺はこんなところに引っ張り出されてんだぁ~?」なんてセリフもありましたし、そういうところの意識からセリフに入ってくるんですよね。それでも、命令だからやることはちゃんとやっていきますよ、でもなんだか最初に聞いていたことと違うぞ……みたいなニュアンスが、今までやってきた『ダーティハリー』や『ガントレット』、『夕陽のガンマン』ともまたちょっと違う役どころですよね。そこが面白いなと思って、できればちょっと不良っぽくやりたかったんですけど、僕の力がなくて、なかなかそこまでちゃんとできたかな?……という感触です。山田さんはいつもと違って、ちょっと不良っぽかったです。『荒鷲の要塞』はそこがポイントだと思います。
 
──星野さんは、初めて木村さんの役を演じてみていかがでしたか?
 
星野:スミス少佐は、冒頭から序盤に追加収録するシーンが多かったんです。段々段々そのイーストウッドのシェイファー中尉と距離が近づいてくる頃には、もう元々の吹替えがありましたので、僕が担当したのは、まだ仲良くなってない、腹を割り合っていない硬い状態の2人のシーンがほとんどで、いかにその硬い感じを出すかっていうところと、女性と絡むシーンも何回かありましたから、その“硬さ”と“柔らかさ”の差みたいなものが出るように工夫したつもりです。
 
──吹替えの欠落部分を追加収録するのは、映画を復元することに近いと思います。こうした追加収録版は、おそらく2000年代に入ってから増えてきたことだと思うのですが、こういう試み自体について、どのような考えをお持ちなんでしょうか?
 
多田野:これはいつも僕も思っているんですが、ざっくばらんに言いますと、1950年代にテレビ放送が始まった時から、吹替えは始まっていたんですよね。それがもう70年経っていて、その時30歳だった方はもう100歳ということです。これはひとつの時代の流れだと思うんですけど、今から少し先に進むと、もう追加収録なんてなくなるわけですよ。ソフトがDVDになってからは、全部ノーカットで吹替えも入っていますから、追加が必要な吹替えなんてなくなるんです。今だけ、このタイミングだけのものなんです。
 
この時代の狭間にある、「追加収録版」ですとか「ノーカット完声版」は、ですから今だけの、吹替えファンが大いに楽しめるとてもスペシャルなイベントみたいなものだと思いますよ。だってみんな、「この役はあの人が良かった」「この人が良かった」って、ブルーレイに3つも違うバージョンの吹替えが入ってたりするわけじゃないですか。とても面白いですよ。いい仕事だなとすごく感じます。それにやりがいもありますし。
 
吹替えのやり方自体も変わってきていますよね。この『荒鷲の要塞』を1970年代に吹替えた時と今とじゃリハーサルの仕方も変わっていますし、吹替えキャストのオーディションなんかも、(資料を)アメリカ本国に持っていって向こうで選んだりですとか、段々向こうに近くなってきてますから。アニメの収録と比べてみてると、モノマネの要素が強くなってると感じます。吹替えは、どうしても向こうの演じている役者の息まで合わせてやるものですし、演出家に「向こうはそんな芝居してない、もっとちゃんと見てこい」というようなダメ出しをされたりとか。
 
“違う芝居”は許されないというのが大体の基本なんですけど、ですから、モノマネ要素という意味では、先輩の芝居をなぞるのも同じルーティーンなんです。普段の吹替えと大してやることは違っていないですね。追加録音の場合は、英語しか残ってないところに、先輩が入れている日本語っぽく入れていくわけですから、想像力は要りますけど、そのアプローチ自体は特に変わっていない、特に難しい作業してるわけじゃないと思っています。ただ、基本の声質とかは似てなきゃいけないんでしょうけど、でもそこが似ていなくても面白いじゃないですか。ここはこう来たのか、今回はアイツがやったの? 前の誰々の方が良かったのに……ですとか、吹替えファンはたまらないと思いますね。追加収録版は、この時代の狭間ならではの楽しみ方、とっても面白い現象だと思いますね。
 
星野:僕も、本当に“祭り”だと思います。「モンティ・パイソン」のシリーズが大好きなんですけど、テレビ放送されていない部分を、その当時の吹替えメンバーだったらどうやって演じたのかっていうことにすごく興味が湧いちゃって、仲間内での遊びの中で、その字幕部分に声をアテてみたりするんですけど、吹替えている声優の方自身のパーソナリティがより分かってれば分かってる分だけ、その遊びの部分も充実したりしますから、色んなお話を聞く機会があればなと思いましたね。その時に、一体どんなことを考えていたんですか?とか。
 
こういうコロナ禍という状況になって、なかなか飲み会にご一緒できることも少なくなってしまいましたから、そういうお話をうかがう機会もなくなっているのですが、だからこそ、こうした芝居の考え方や当時の記憶がなかなか直接伝わらない中で、“空白を埋める”じゃないですけど、追加録音という形で、先輩の芝居を聞いて受け継いでいくと言うんですかね、その先輩が何をやりたかったのかを、自分も少ない引き出しの中から引っ張ってきて、その声を改めて作っていく。そういう作業ひとつひとつが、今回とても尊いことのように感じてしまったんですね。本当に、色々やってみたいなと欲が出てきました。
 
多田野:ひとつのアイディアですけど、ぜひムービープラスさんで、『荒鷲の要塞』なら、○○○○版とか、○○○○版とか、放送した局によって全部違うわけですから、連続放映してくれたらいいのに。ファンはもう絶賛すると思いますよ。
 
──本作ですごく良かったと感じられたシーンやセリフを教えてください。
 
多田野:さっきも話しましたが、始まって27分過ぎぐらいに、開き直ったような“山田康雄節”が炸裂するシーンがほんのちょっとあるんです。「そりゃあ結構~」なんて言ってね(笑)。「聞くとたまげることばっかりだぁ」ってね、あのシーンがとってもいいんですよ。そうそう、これこれ!って、そこばっかり何度も観て、トーンとリズムを頭の中にたたき込みましたね。「ハイハイ、偵察ねぇ」なんて言っちゃったりしてて。それがすごく可笑しいんです。
 
自分が演じたパートとしては、今回は山田康雄さんだけじゃなくて、青野武さんが演じたハッペン少佐役もやらせていただきましたから、そこにも注目していただきたいですね。家でヘロヘロになりながら準備して、ちょっとなんだか頭がおかしくなってきちゃって、簡単にできるかなと思っていたら、まったくそうじゃなかったというオチです。
 
星野:この映画のストーリー全体で言うと、本当に青野さんのハッペン少佐(ダーレン・ネスビット)がすごくカッコよくてしびれましたね。最初の酒場で顔を出した時には、誰がやられているのかなってすぐには分からなかったんですけど、ああこれは青野さんだって途中で気づいて、そこからはハッペン少佐から目が離せなくなってしまいました。
 
自分の演じたシーンで言うと、酒場でハイジ(イングリッド・ピット)にちょっかい出したあと、軍人に絡まれて、「俺はベルナルド・ヒムラーだ」とハッタリをかましてドスを利かせるところですとか、木村さんが演じたキャラクターをカバーするようなところが大きくて、やりがいがあって面白かったです。
 
──それでは最後に、放送を楽しみにしていただいている皆さんにメッセージをお願いします。
 
多田野:『荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】』ということで、世代を超えたコラボレーションとでも言うんですかね、今の時代でしか、とてもあり得ないような企画、作品になっていますので、ぜひそこのところ……なんせ二役やっていますから、そこんところを楽しんでいただきたいと思います。皆さんの期待に応えられると嬉しいんですけれど。どうぞよろしくお願いします。
 
星野:今回皆さんにご覧いただくのは、追加収録が行われた貴重なノーカット・バージョンなんですけれども、「地上波放送ではこういうシーンがカットされていたんだ」ですとか、「このシーンがなかったら、ここの繋がりはどうなっていたんだろう?」「こういう演出がされていただろうな?」みたいな、脳内補完をたくさんしていただきたいです。元々の旧・吹替版と、今回追加で新録した吹替えの部分、それを比べながら、両方をお楽しみいただけると役者冥利に尽きますので、ぜひぜひご覧いただけると幸いでございます。

(構成・聞き手:村上健一)

 
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】
 
 
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】多田野曜平 プロフィール
福岡県出身。ウィレム・デフォー、スティーブ・ブシェミの声を担当。『ダーティハリー』『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』などで、山田康雄が吹替えを担当したクリント・イーストウッドの追加収録部分を担当し、『運び屋』では、初のイーストウッド主演新作映画全編吹替えを担当した。アニメ出演作は、「GO!GO!アトム」(お茶の水博士)、「フィニアスとファーブ」(ドゥーフェンシュマーツ博士)、『スター・ウォーズ』シリーズ(ヨーダ)など。
 
 
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】星野貴紀 プロフィール
栃木県出身。『ジャスティス・リーグ』ほか、DCユニバース作品や『コードネーム U.N.C.L.E.』などでヘンリー・カヴィルの吹替えを担当し、「プリズンブレイク」「SUITS/スーツ」などの海外ドラマでも活躍する。「モブサイコ100 II」(芹沢)、「遊☆戯☆王5D’s」(ジャック・アトラス)、「アイシールド21」(十文字一輝)ほか、アニメ出演作も多数にのぼる。
 
 
荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】
監督:ブライアン・G・ハットン
出演:クリント・イーストウッド、リチャード・バートン、メアリー・ユーア
声の出演:山田康雄/多田野曜平、木村幌/星野貴紀、弥永和子/木村香央里
放送日時:
2021年5月16日(日)夜9時~
2021年5月31日(月)朝10:30~
2021年6月07日(月)午後3:30~
2021年8月18日(水)夜9時~
2021年8月30日(月)昼12:30~

⇒ムービープラス 作品ページ
 
→『荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】』スタッフ&全吹替えキャスト掲載中!
 
⇒多田野曜平さんをゲストにお迎えして『荒鷲の要塞【ムービープラス吹替追録版】』を解説したふきカエル動画はこちら
⇒多田野曜平さんにたっぷり語っていただいた「多田野曜平さんスペシャル」ふきカエル動画はこちら