ダークボのふきカエ偏愛録

#55 何が始まるんです?

ダークボのふきカエ偏愛録

おいおい、あの『コマンドー』が11月、「日曜洋画」版のふきカエでロードショー公開だとぉ?!
www.tc-ent.co.jp/sp/commando4k/
ったく、おかしな時代になったもんだぜ。

前回のコラムにも書いた通り、そもそもテレビふきカエというのは「CMが入る」ことを前提に、さらに『コマンドー』の時代なら「4:3トリミング映像」に合わせて演出されたもの。そして何より「タダで楽しんでもらう」ために制作された「番組」なわけです。これが一本化され、ビスタサイズで、しかもカネ取って上映されるとなると、テレビ屋としては正直、違和感もありまして。どうせなら、劇場上映用に全編ふきカエ新録もして聴き比べるのが筋というものですが、無理でしょうなあ。

まあ『コマンドー』は、オンエアされるたびにネット上のバルス状態が尋常じゃないし、ここはカタいこと言わず、みんな集まって盛り上がるしかないのでしょうな。祭りだ、まつりだ!

ダークボのふきカエ偏愛録

メイトリックスことアーノルド・シュワルツェネッガーと言えば、同じく11月にシリーズ最新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』が公開されますが、考えてみれば俺、シュワちゃんのふきカエは結局、第1作『ターミネーター』しか作ったことがない。
「木曜洋画」版『ターミネーター』は、「日曜洋画」版とは逆に、テレビがハイビジョン放送になったもんで、16:9映像に合わせて新録した次第。
前にも書いた話ですが・・・ その頃にはシュワの声は玄田哲章さんしか考えられず、当然のようにターミネーターをお願いしたんだけど、「日曜洋画」版(シュワは大友龍三郎さん)が定着し過ぎていたせいか、評判はイマイチ。玄田さん、セリフが少なすぎて、打ち上げでは「ギャラ泥棒」とか言われてたし。
(俺が担当を外れた後に「木曜洋画」で新録された『ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン』では、カメオ出演のシュワ氏のセリフはたった1つなのに、しっかり玄田さんでした。よっ!ギャラ泥棒!)

ダークボのふきカエ偏愛録

失礼しました、玄田さん。
シュワは一度きりですが、玄田哲章さんとは長年、様々なキャラで数多くお仕事させて頂きました。
特に思い出深いのは、故・野沢那智さんと共演して頂いた『ヴァンパイア/最期の聖戦』。ヴァンパイアハンター、ジェームズ・ウッズとダニエル・ボールドウィンのバディな感じが、那智さんと玄田さんの関係にダブって見えて泣けたなあ。
直近だとBSテレ東版『ウォンテッド』か(これも冒頭シーンだけで・・・ギャラどろ・・・失礼)。その前の『きっと、うまくいく』の校長役は愉快でしたね。
 

でもウチの場合、玄田さんと言えば声優仕事よりモニュメンタルなのが、番宣ナレーションなのです。そう、あの『ノック・オフ』! ジャンジャンジャジャン、ジャンクロード! 玄田さん、はっちゃけ過ぎでしょ。違法動画は容認できませんが、ネットにはいまだにガンガン上がってますから、検索してみてください。笑えるよ。

さて、何とか番宣に繋げたいところだけど、この10月にBSテレ東で放送するのはコマンドーじゃなくて、ランボーなんですわ。

10月09日(水)
夜5時58分~ 『ランボー』
夜8時~   『ランボー/怒りの脱出』
10月16日(水)
夜8時~   『ランボー3/怒りのアフガン』
10月19日(土)
午後4時~  『ランボー 最後の戦場 〈特別編〉』

こんな感じで再びシリーズ一挙放送です。全米で公開中のシリーズ第5作『RAMBO : LAST BLOOD』の日本上陸前に、おさらいしておいてください。
ちなみにジョン・ランボー=シルベスター・スタローンのふきカエは玄田さんじゃなくて、4作ともささきいさおさんです。

 

[作品画像はAmazon.co.jpより]
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