ダークボのふきカエ偏愛録

#73 これが洋画劇場の平常心!

既にウェブサイト等では情報解禁しているので、気付いた方もいると思いますが。
この半年間、日曜夜に引っ越ししていたBSテレ東「シネマクラッシュ」は、10月から、月曜夜6時54分~に戻ります。映画番組被りでご迷惑をかけたBS日テレさんとBSフジさん、どーもすみませんでした!

で、月曜復帰の景気付けに、またふきカエ作っちゃいましたよ。
10月10日(月) 夜6時30分~の拡大枠でお送りする、『ジェイソン・ボーン』 。
(2回目放送:2023年1月30日(月)夜6時30分~:BSテレ東シネマクラッシュ

ダークボのふきカエ偏愛録 ダークボのふきカエ偏愛録ご存知「ボーン」シリーズの(番外編も入れて)第5作。
第3作『ボーン・アルティメイタム』から9年ぶりにマット・デイモンとポール・グリーングラス監督のコンビが復活した超大作ながら、なぜか地上波での放送は「午後ロード」だけで、DVD版のふきカエが使われたものだから、今までテレビ版ふきカエが存在しませんでした。
これはもったいない! どこも作らないならウチが、というわけで、新録に踏み切った次第です。

ただし、わが番組では数年前に『ボーン・アルティメイタム』をフジテレビ版のふきカエで放送して好視聴率を記録しましたし、『ジェイソン・ボーン』は明確にその続きが描かれた内容ですから、ここはふきカエも連続させようと。引き続き出演している二人、ジェイソン・ボーンのマット・デイモンは三木眞一郎さん、ニッキー・パーソンズのジュリア・スタイルズは百々麻子さんに再登板して頂くことを前提に、キャスティングをスタートしました。
つまり今回はBSテレ東オリジナルとは言え、フジテレビ版のレガシーでもある、言わば「洋画劇場の平常心」で制作したふきカエなのですが、お二人以外の新キャラに集まった声優陣は、とても「平常心」とは言えない顔ぶれになりました!

CIA長官のトミー・リー・ジョーンズは、意外にも初挑戦だという大塚明夫さん。
(後注: 実は『歌え!ロレッタ 愛のために』で30代のジョーンズをアテてた、というツッコミがありました)
ジョーンズと言えば、先頃惜しくも亡くなられた小林清志さん(ご冥福をお祈りします)の持ち役でもありましたが、「ルパン三世」の次元大介役を引き継がれた明夫さんにお願いすることになったのは、まさに奇遇。その明夫さん、今回は意外な声質で演じてくれてます。清志さんというより、まるで〇〇さんみたいな……これはオンエアをお楽しみに。

今作の事実上のヒロイン、ヘザー・リーのアリシア・ヴィキャンデルは、甲斐田裕子さん。
ウチでは『ある日どこかで』以来ですが、甲斐田さんは『トゥームレイダー ファースト・ミッション』でもアリシアをアテてるので、新たな持ち役になるといいな、と。

ボーンに恨みを持つ工作員アセットのヴァンサン・カッセルは、彼が持ち役の山路和弘さん。
朝ドラ「ちむどんどん」ではひたすら善い人、“善一さん”の山路さんが、冷酷な殺し屋を迫力たっぷりに演じてます。

そして、若きIT長者アーロン・カルーアのリズ・アーメッドは、浪川大輔さん。
社長役はやっぱ社長だろ、ということで、声優タレント事務所ステイラックの浪川代表取締役にご登壇頂きました。

さらに! 小西克幸さん、森田順平さん、野島昭生さん、高橋広樹さん、石田彰さん、岩崎ひろしさん…といった皆さんの声が、出番の少ないキャラまでしっかり彩ってます。

コロナ禍ですっかり勝手が違ってしまった制作現場の状況は、今回も変わらず。
スタジオには少人数ずつ入る交替制の収録で、かつてのように全員が一堂に会してわいわい録って、終わったらパーッと打ち上げ、というわけには行かないのが何とも残念。その点でも「平常心」ではいられないのですが、逆に言えば、各人が短時間ずつの稼働で済むわけですから、全員を終日拘束していた頃には難しかったキャスティングも可能になるわけです。
そのおかげで、今回も超豪華な面々に出演して頂けたのですが、少人数ずつ録ってると、どうもふきカエ制作というより「声のコレクション」をしているような感覚で、贅沢でもあり、寂しくもあり。
まあこういう制作スタイルもすっかり定着したので、視聴者には何の違和感もなく楽しんで頂けるはずです。どうぞご期待ください!
⇒日本語吹替え版のスタッフ・キャストはこちら

ちなみに、このバージョンが出来上がると、きっとこういう声が上がりますよね。
…『ボーン・スプレマシー』も新録してほしい!
気持ちはわかるんですが、そこまでやるのは、BSテレ東の仕事でしょうか?
まあ、機会があれば考えます。

 
最後にもう一つおしらせを。

ダークボのふきカエ偏愛録テレビ東京「午後のロードショー」にて、10月4日(火) 午後1時40分~放送の『パピヨン』 は、これが地上波初放送のリメイク版(2017年制作)です。
この映画、BD・DVDにもふきカエが入っていなかったんですが、テレビ放送のために制作された唯一のふきカエで、今回が本邦初公開になります。
パピヨン(チャーリー・ハナム)は花輪英司さん、ドガ(ラミ・マレック)は三上哲さんとのこと。俺は担当ではないので、視聴者としてオンエアを楽しみにしてます。
 

[作品画像はAmazon.co.jpより]
※Amazonのページで紹介しているDVD・ブルーレイ等のソフトは、今回紹介する日本語吹替え音声を収録しておりませんので、ご購入等の際はご注意ください。