※Amazonのページで紹介しているビデオテープ・DVD・ブルーレイ等のソフトは、日本語吹替え音声を収録していなかったり、このページで紹介しているものとは異なるバージョンの日本語吹替え音声を収録している場合もありますので、ご購入等の際はご注意ください。

『♪オートボットはブロロロロー(×3回繰り返し)』

「ねー、休みなんだからどっか行こうよー」
「外暑いからヤダ」
「家だって暑いじゃん!そーだ映画行こうよ。映画館涼しいし」
「そういや最近行ってなかったな。最後に見たの何だっけ」
「ほらキムタクの、宇宙戦艦ヤ…」
あれは違う!
「何よ急に」
「あれは断じてヤ○トじゃない!イスカンダルやたら近いし乗組員どう見ても二十人位しかいないし、だいたい反射衛星砲が出てこないって時点で」
「細かいなあ。でも何でタイトルが伏せ字なの」
「いろいろあんだよ」
「オタクのくせにそういうとこヘタレなのよねー」
「…そうだ、これ面白そうじゃん?」

 

『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』

パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉 公式サイトへ

1969年、アポロ11号で月面に到達した人類は、そこで異星人のものと思われる宇宙船の残骸を発見していた。人類はそれを極秘としたが、それは後に起こる悪のトランスフォーマー軍団ディセプティコンによる地球侵攻の足がかりを示すものであった。そして現代。善のトランスフォーマー、オートボットは人類との同盟を続けていたが、同盟時の条約に反してアメリカ政府がその事実を秘匿していた事をオプティマスが知ったことをきっかけに、事態は大きく動き出す…。

(日本語吹替え版のスタッフ・キャストはこちら)

「えー、ロボットアニメじゃん」
「どこがアニメだよ」
「だって合体とかするんでしょ」
「トランスフォーマーはね、変形はするけど合体はしないの。合体すんのはゲッターロボだ」
「あ、この男の子が乗り込んで動かすのね」
「違います!それはマジンガーZ」
「じゃあリモコンで操縦するの?」
それは鉄人28号!なんでどんどん古くなるの」
「自分の例えが古いんじゃん」
「とにかくこれは必見。映画ってここまでできちゃうの?ってクリビツテンギョウですよ」
「死語死語」
「監督がマイケル・ベイだから、とにかく画面のどっかで何かしら爆発してるし」
「爆発好きの監督?」
「『パール・ハーバー』じゃ燃料切れで墜落した戦闘機が爆発するんだぞ。燃料ないのに。『ザ・ロック』だって、ひっくり返った路面電車が爆発するし。サンフランシスコの路面電車はガソリンで走るのか?
「…それ誉めるんじゃなくてツッコんでない?」
「いやいや誉めてますよ。マイケル・ベイなんてやりすぎてナンボですよ」
「そうなの」
「だいたいカッコよさとかエロさの基準が中二男子レベルってのがいいよね。今回も恋人同士が一夜を過ごした翌朝のシーンで、女の子がパンツの上に彼氏のワイシャツ一枚だけ着てるわけ。いやあ、わかってるねえマイケル!
「なにシンパシー感じてんのよ」
「まあそれはそれとして、とにかくアクションが大迫力!」
「音も凄いしね」
ドカーンとかズゴゴゴゴとかギッチョンガッチョンとか…あ。突然ですが、整いました」
「伺いましょう」
「『トランスフォーマー』とかけて『超人バロム1』の主題歌と解く」
「そのココロは?」
「擬音ばっかり」
「(読んでる人、ついてきてるかしら)…あ、歌わなくていいからね」
「でもあのトランスフォームは凄いでしょ」
「ホントにトラックがロボットになるもんねー」
「最初に見たときは腰抜かしたもんな」
「ウチのソファーベッドもあれぐらい変形すれば寝てても腰が痛くならないのに。つーかちゃんとしたベッドで寝たい」
「家が狭いんだからしょうがないだろ」
「でも今度はシリーズ初の3Dなのよね」
「2Dだった前の二本も凄い映像で眩暈がしたけどな」
「それがさらに飛び出して来るわけね」
「映画の情報量が人間の脳の処理能力を越えちゃうな」
「ついて行けるかしら」
「そんなこともあろうかと…あ、今の台詞は真田さんの声で読んでね
「まだヤ○ト引っ張ってんの」
「…出た!」
暗記パン?
「ドラ○もんかい。そうじゃなくて『日本語吹替え版同時公開!』」
「あ、それいいかも。画面に集中できるし」
「それに吹替え版だとオプティマス・プライムの声が玄田哲章さんだから、頼もしさ倍増。そもそも『トランスフォーマー』って日本生まれのおもちゃが元ネタで、玄田さんはその初期のアニメ版でも主役を演じてたわけよ」
「凄いよねー。そういえばこないだピンクレディーもテレビで『サウスポー』歌ってた」

「…それは微妙に違うような…」

トランスフォーマー ブルーレイ ダブルパック [Blu-ray]

 


←前二作のおさらいはコチラ

『トランスフォーマー ブルーレイ ダブルパック
[Blu-ray] 』
[画像はAmazon.co.jpより]

 

▲ ページの先頭へ

いや〜、暑いですねー!! とうとう来ました。日本の夏! キンチョーの夏!? 節電の夏!! そこの寝苦しい貴方!

スクリーム [DVD]

そんなときは

『スクリーム』
[画像はAmazon.co.jpより]

で思いっきりスプラッターな時間を過ごしませんか?
劇場公開が予定されていた1997年、日本中を震撼させた「酒鬼薔薇事件」こと、神戸連続児童殺傷事件の影響のため公開が延期され話題になったウェス・クレイヴン監督作品です。 ストーリーの舞台はカリフォルニア州の田舎町、ウッズボロー。ある夜の1本の電話から始まり、2人の男女が無残にも殺される。しかし悲劇はこれが初めてではなかった。1年前、主人公シドニーの母、モーリー・プレスコットが惨殺されるという事件も起きていたのである。そして、シドニーにも不審な電話がかかってくる。それから始まる恐怖の日々。 なぜ、周りの人々が殺されるのか…。シドニーには何かあるのか…。

シドニーに根谷美智子さん、シドニーの恋人ビリーに三木眞一郎さん、シドニーの親友、テイタムに渕崎ゆり子さん、ランディに神奈延年さん。 この作品のヒットによりシリーズは3まで公開され、惨劇はシドニーを軸にしてつながり、繰り返されます。 シドニーのほかに、シリーズを通して生き延びるマスコミ関係者ゲイルに佐々木優子さん、保安官デューイに宮本充さん。

スクリーム2 [DVD]

シリーズ2
[画像はAmazon.co.jpより]

には、コットンに小杉十郎太さんや、大学生になったシドニーの恋人デレクに松本保典さん。

 

 


スクリーム3 DTSスペシャルエディション [DVD]

シリーズ3
[画像はAmazon.co.jpより]

には、ロス市警の刑事マークに井上和彦さん、ロマンに置鮎龍太郎さんなどのさわやかメンバーそろいぶみ。

 

 

そして、最新作の『スクリーム4』が4月に世界各国で公開され、日本でも今年公開予定となっています。私の部屋のデスマスク人形も公開を心待ちに、今日も悲鳴をあげています。

 

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション [DVD]

そしてもう1本。夏と言えば冒険です。 オレゴン州の小さな町、キャッスルロックに住む4人の少年たちの物語。そうあの名作、

『スタンド・バイ・ミー』
[画像はAmazon.co.jpより]

。現在公開されている『スーパーエイト』の原点とも言われています。 原作はモダンホラーの大家、スティーヴン・キング。この作品、原題は『恐怖の四季』の中に収められた秋の物語 THE BODY(死体)なんです。なぜ邦題になるとこんなに美しくなるのでしょうね〜。(笑)

ある日、主人公ゴードンは「弁護士クリストファー・チェンパーズ刺殺される」という新聞記事を目にし、遠い少年時代を思い起こす。クリスはゴードンの子供の頃の親友だった。時は彼が12歳の頃に遡る。仲良し4人組。いつも一緒に遊んでいた。秘密基地を作ったり、たばこを吸ったり…。4人は堅く連帯感で結ばれていた。
この作品は、そんな彼らが好奇心から線路づたいに“死体探し”の旅に出るという、ひと夏の冒険を描いています。

4人の少年には、ゴーディに土井美加さん、クリスに高山みなみさん、テディに水原リンさん、バーンに亀井芳子さんという文句なしのメンバーです。
ちなみにオリジナルキャストのクリス役には、今は亡き少年時代のリバー・フェニックスがご覧になれます。えっ! リバーを知らないって!?お姉さんに聞きなさい!! ホント人気あったんだから〜!!

Tシャツに半ズボンをはいて、私も線路の上を歩きました。一人スタンド・バイ・ミーごっこ。ありがとう池上線!! アホな私の小さな冒険です。
良い子の皆さん、マネしてはいけませんよ〜!!

▲ ページの先頭へ

ふきカエルさんがぜひ書いてケロ、とおっしゃるので、『シネ通!(注1)の番組サイトから飛び出して、こちらに駄文を寄せさせて頂くことになりました。
「元木曜洋画P」と言っても、40年以上にわたる『木曜洋画劇場』(注2)の歴史のうち、自分が関わらせて頂いたのはのべ10年にも及ばず、しかも現場を離れてかなり久しいので、往年の名吹替えや昨今の吹替え事情についてエラそうに語る資格はないんだけど。

なので、ここでは専ら『木曜洋画劇場』や『20世紀名作シネマ』(注3)で、自分が作ってきた「テレビ用の」洋画吹替えについて述懐させて頂くつもりです。放送が終わった番組についてあーだこーだ書かれても観てない人には意味不明でしょうが、幸い、新録した吹替え音声が放送後にDVD等に収録されたものもあるので、それらを中心にピックアップして行きますね。

おいおい触れていくことになると思いますが、自分は、テレビ用の吹替え版と、劇場やDVD用の吹替え版を、目的も方法論も違う別の文化、と考えています。
劇場版・DVD版は、(例外はありますが)オリジナルを忠実に「日本語化」するのが目的ですが、テレビ版は、それにちょこっと魔法を加えて「番組化」するわけです。オリジナルを愛するがゆえに、この「魔法」を改ざんだ、冒涜だ、と感じる人もいるでしょうが、たいていの映画がDVD等でノーカットで観られるようになった今だからこそ、「番組化」されたテレビ版も一つのバリエーションとして楽しんで頂きたいですね。

 

アラビアのロレンス【完全版】 デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]

今回は名刺代わりに、わが生涯のベストシネマを紹介します。

『アラビアのロレンス』
[画像はAmazon.co.jpより]

『20世紀名作シネマ』の集大成として、大トリに放送した作品です。
放送枠の都合で、若干のカットとモノラル(2ヶ国語)放送を前提に新録の準備をしていたところ、配給のソニー・ピクチャーズ エンタテインメントさんから、近い将来に発売を予定しているDVDのために全長版・ステレオで制作してくれないか、との依頼が。光栄な話でしたが、テレビ東京としては「条件付き」でOKすることにしました。

テレビ用の吹替え版制作は、放送枠に合わせてまず本編を編集し、その編集上がりに沿ってアフレコするのが普通ですが、『アラビアのロレンス』はノーカットで全編制作してから、放送用に編集する手順を了承しました。ただし、演出では「番組化」に必要なアレンジは遠慮なく施させてもらうよ、と・・・これがテレビ東京側の「条件」でした。

「番組化」のために細かくアレンジしたところは多数あるので説明は省略しますが、典型的なのを一つ挙げると・・・ネフド砂漠の横断中、落馬した男を救うため、アリ族長(オマー・シャリフ)の制止も聞かず単身引き返そうとするロレンス(ピーター・オトゥール)を、アリがなじるシーン。
アリのセリフは「English! English!」で、字幕だと「イギリス人! イギリス人!」ですが、これをテレビ東京版の吹替えでは・・・「イギリス人! 頑固者!」としました(たかしまちせこさんの名訳です)。
この「魔法」、おわかり頂けますか? 果たして、現在発売中のDVDにはこのまま収録されてますので、テレビ用吹替えとDVD用吹替えの幸せな融合を楽しんで下さいませ。

女性ゼロ、男性のみの声優陣と三日三晩取り組んだ(毎晩飲みました!)壮絶な現場については、以前『シネ通!』のコラムにも書いたので、よろしければこちらをご覧下さい。
後に、山寺宏一さんが『笑っていいとも!』に出演された際、代表作の一つとして『アラビアのロレンス』を挙げられていたのはうれしかったなあ・・・タモリさんの「ロレンスやったの? 記憶にないなあ」というコメントは悲しかったけど。

 

(注1) 毎週土曜深夜0時50分〜、テレビ東京で放送中の映画情報番組。
(注2) 1968年2月〜2009年3月、テレビ東京で毎週木曜9時に放送された洋画番組。
(注3) 1999年12月〜2000年12月、テレビ東京で集中放送した名画セレクション企画。

▲ ページの先頭へ

バックナンバー